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引田漁業協同組合が全力でお届けしています。
びくさん
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ビク山の頂上に鎮座する石造りの像。

「びくさん」と呼ばれるこの石像には、

二つの伝説が語り継がれているそうで、

ひとつは昔、播州の人が四国遍路の途中に病にかかり、

「もし私が死んだら故郷の播州が見える高いところに埋めてほしい」

と言い残して亡くなった。

たまたま通り合わせた旅の僧がその信心な旅人に同情し、

村人と協力して供養の石仏を建てたというもの。

もう一つは播州からこの地へ来ていた幼い比丘僧が、

はやり病でなくなり、ふびんに思った村の人々が、

せめて故郷の見える場所にと、

山頂に東面して埋葬し、

供養のため弥勒仏を建てたというもの。

それ以来この山を誰言うともなく「びくさん」

ビク山と呼ぶようになったと話は続くわけですが、

「参考文献 引田町史:民俗 418ページ (びくさん)」

この像の建つビク山のこの場所こそが、

香川県と徳島県の漁業上の境界を決める目印となる、

漁業者にとって重要な場所でもあるんですよね。

そういうわけで、今回引田漁協青壮年部、

10年ぶりではありますが、

「びくさん」の供養と清掃のため、

こうしてやってきたわけでございます。

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こちらの囲いはその昔
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我ら引田漁協青壮年部。

ビク山登頂成功のすえ思わぬ事態に直面する。

香川県と徳島県の漁業上の境界の目印となる、

重要な「祠」に巨大な倒木が直撃。

ですが囲いのおかげで倒壊には至っていない。

とんでもなく頑丈なこの囲い。

実は今から20年以上も前、

引田漁協の名建築家としても名高い、

A料理長(今回は事務所で待機)が設計し、

1999年10月24日に引田漁協他関係者で、

資材を運んできて作ったものなんですよね。

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ちなみにそのときの写真がコチラ。

そしてこの囲いの話になると必ずですね、

A料理長が昔の資料を引っ張り出してきて、

当時の参加者の名簿やら、

設計図、素材、そして強風にも耐えられるよう、

あえて風通し用に囲いの壁を一部抜いて作ったことなど、

詳しく優しく丁寧に説明してくださるんですよね。

「ちゃんと高さとかも計算して作ったんや」

なるほどそうなんですねぇ。

「そのときの図面もあるけど見る?」

いえ、前にも見せてもらったので大丈夫です。

「必要な材料も量も全部計算して運んだんや、その資料見る?」

あーっと、えっと、今のところ大丈夫ですホント。

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予期せぬ事態
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我ら引田漁協青壮年部登山隊後方チーム。

リーダーB料理長が登山アプリを駆使し、

正確なルートを割り出しながら、

先行するチームを追いかけてまいります。

登山開始から1時間と少し。

傾斜のキツイ坂を登り切ったあと、

なんだか見覚えのある、なだらかな地帯にさしかかる。

これ、ゴールが近いんじゃないか?

予感がひしひし。

すると突然目の前が開け、その先には「祠」の姿が。

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やった!

ビク山登山成功!目的地到着!!

ですが予期せぬ事態が発生。

先行していたはずのチームがまだ到着していない。

かなり遅れていたはずの、

我ら後方チームがまさかの一番乗り。

「道を間違えたな」

というわけで先行チーム遭難中。

そしてもうひとつ予期せぬ事態が。

最初は見間違いかとも思ったのですが、

やっぱりどうしてどう見ても、

巨大な倒木が祠の囲いを直撃しているんですよねぇ。

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杖とともに
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我らこそ引田漁協青壮年部登山隊後方チーム。

いつのまにか先行チームの姿を見失い、

その声すらも届かぬほどに引き離された、

息も絶え絶え膝ガクガクのよろよろチーム。

助け合いの精神で、

脚への負担となる荷物をですね、

元気な先行チームに持ってもらったまではよかったものの、

道中脱いだ上着も先行チームと一緒にはるか先へ。

そうなると休憩時に、

汗を吸ったシャツが寒風にさらされ、

体から熱を奪われていくことになるのですが、

ときすでに遅くどうすることも出来はしない。

とにかく、杖をついてでも、

どんなにゆっくりであろうとも、

膝をガクガクと震わせながら、

ときには寒さに身震いしながらも、

目の前の傾斜を一歩一歩踏みしめて、

進んでいくしかないわけでございます。

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それぞれのペース
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引田漁協青壮年部によるビク山登山。

登山経験豊富なB料理長を先頭に、

順調に進んできたわけですが、

参加者総勢14名。

どうしてもそれぞれ体力的に違いがございます。

序盤は要所要所で休憩をとったりしながら、

チーム一丸となって頂上を目指していたものの、

途中からは完全に元気いっぱい先行チームと、

よろよろガクガク後方チームに分かれてしまいます。

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膝ガクガクで歩く我らはもちろん後方チーム。

「足がつってきたぁ」

ときには折れた枝で「杖」を作ったりして、

「もう無理、もう無理」

互いに助け合いながらよろよろと進むのみ。

リーダーB料理長はあえてこの後方チームに合流し、

登山アプリを駆使しながら正確なルートを見つけ出し、

完全に姿が見えなくなった先行チームを追いかける、

その手助けをしてくれているわけなんですよねぇ。

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気力を奪うつづら折り
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引田漁協青壮年部によるビク山登山。

香川県と徳島県の漁業上の境界の目印となる、

頂上にある「祠」の清掃が目的であり、

そのためにタワシ、タオルに、

洗浄用の水1リットルを準備していたのですが、

体への負担を考慮し、

出発直前に水を半分に減らし、

さらには登山経験豊富なB料理長に、

それらすべてを託したことで、

ワタクシの持ち物は基本ゼロ。

正確に言えばカメラとスマホに飲料水のみ。

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身軽な状態のはずなのですが、

登山開始直後からすでに呼吸は乱れ気味。

体力的にもそうですが、精神的にもですね、

かなり先を行っているはずの先行部隊がですね、

つづら折りコースで折り返してきて、

数メートル上に姿を現したりするともう、

今からかなり歩いて登って頑張ったとしても、

数分後にたどり着くのは、

結局、現在地から数メートル上の場所である、

という現実を突きつけられることになるわけで、

確実に気力を奪われていくんですよね。

中には「そんなの耐えられない」とばかりに、

コースを外れ上の道へのショートカットを試みる勇者も現れ、

体力は無駄にドンドンと削られていくことになるわけでございます。

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落ち葉トラップ
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ビク山を目指して山道を進み始めた、

引田漁協青壮年部一行。

登山の経験豊富なB料理長を先頭に、

どんどんと歩みを進めてまいります。

が、基本的に海辺に生息する我らですので、

山での行動は不慣れで不得手。

ですから、登山道を入ってすぐの、

細道にしかけられた落ち葉トラップにも大苦戦。

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わずかな幅しかない細道に、

幾重にも敷き詰められたカサカサ落ち葉。

その上に足を踏み出し体重をかけると、

層になっている落ち葉が横すべりして、

そのまま崖から転落してしまいそうになるんですよね。

さらには落ち葉に隠れたツタが、

足を引っかけてきたりもするわけですが、

どうにかこうにか危機を切り抜けながら、

じわじわと確実に先へと進んでまいります。

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登山口
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引田漁協青壮年部によるビク山登山。

香川県と徳島県の漁業上の境界の目印となる、

ビク山の祠の清掃のために総勢14名で出発。

前回の実施から10年が経過し、

山の状態もどうなっているのかわからないため、

今回は登山の経験が豊富なB料理長に計画をお任せしたところ、

比較的傾斜が緩く安全に歩くことができそうな、

こちらのコースを見つけてくれたんですよね。

起伏が激しくなくてじわじわと確実に登っていける、

ということなのですが、

登山口となる階段が早速急勾配となっていたため、

いささか困惑気味の青壮年部。

しかし、B料理長の知識と経験を信じて、

進んでいくしかない状況でございます。

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誤算がひとつ
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ザッシュ、ザッシュ、ザッシュ、ザッシュ。

ただいま引田漁協青壮年部の活動として、

ビク山を目指して登山を開始したところ。

目的は香川県、徳島県の漁業上の境界の目印となる、

ビク山に鎮座する祠の清掃。

ワタクシ青壮年部登山隊の中で、

とりあえず最後方の位置を確保。

利点は列の中盤にいるよりも撮影がしやすい。

もちろん、一番前でも撮影はできるのですが、

体力的にもちょっとアレですし、

撮影のため立ち止まったりするとペースを乱すことになるので、

みんなに迷惑をかけることのないよう、

ゆっくりと最後尾を行くわけなんですね。

あと、細い山道で足を滑らせる原因となる落ち葉なんかも、

先行部隊が払いのけてくれているから、

後方部隊の方が圧倒的に登りやすい。

ただ、誤算がひとつ。

前日の雨で山道がぬかるんでいる可能性を考慮し、

悩みに悩んだすえ長靴を履いてきたのですが、

読みが外れて今のところ道中まったくぬかるみなし。

こうなってくると長靴での登山が、

足への負担となってくるんですよねぇ。


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登山の計画
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引田漁協青壮年部の活動として、

ビク山登山を計画しているところなのですが、

いろいろと事情がございまして、

ここ数年ほど、いやもっとかな?

過去の写真を調べてみますと、

ええと、2012年が最後みたいなので、

正確に言いますと、

10年ほど実施していなかったわけですので、

現在、山の状態がどうなっているかまったくわからず、

危険なものとなる可能性があるんですよね。

そこで登山のスペシャリストでもある、

B料理長にすべてをお任せして、

登山ルートからなにからですね、

計画を立ててもらっているところ。

ちなみに、このビク山はですね、

香川県と徳島県の漁業上の境界がどうとかで、

重要な目印となる場所でもあるんですよね。


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歩いて渡れる
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引田漁協から徒歩数分の距離にある加工付近。

川の水が海へと流れ込むこの場所に、

イナ(ボラの子)が大量発生しているといいますか、

大集結しているといいますか、

とにかくごちゃごちゃにうごめいて、

身動きが獲れないくらいに密集しているんですよね。

それはもう見ていると気持ちが悪くなってくるレベル。

あまりの気持ち悪さに絶句し、

しばし放心状態で立ち尽くす。

そのうちB料理長が、

密集したボラの上を歩いて向こう岸まで渡れるんじゃないか、

などと言い出したりもしたわけですが、

近付くのも気持ち悪いので、

撮影だけして逃げるようにその場を離れる。

しかしこうしてじっくり写真を見返してみますと、

いやぁ、やっぱり気持ち悪くなってくるんですよね。

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河口到着
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というわけでやってまいりました。

引田漁協から徒歩数分の距離にあります「河口」付近。

川の水が海へと流れ込むこの場所に、

異変が起きているというB料理長の言葉につられて、

こうしてやってきたわけですが、

確かにちょっとおかしな感じ。

なにやら水面が泡立っているといいますか、

沸き立っているといいますか、

とにかくざわついているような感じがするんですよね。

目を凝らしてよく見ると、

あわわわわわわわわわ、

うわわわわわわわわわ、

ささささささささささささ、

かかかかかかかかか、

なななななななななな!!!

魚がうじゃうじゃと蠢いているじゃないですか!!

「イナがメチャクチャおるだろ」(B料理長談)

見渡す限りイナイナイナイナ、ボラボラボラボラ。

そういえばこの前、

市場の前で鳥に追いまわされていたのも、

イナ(ボラの子)の大群でしたが、

この場所はそれ以上の密度。

なんといいますか、

見てると普通に気持ち悪くなってくるレベルですよね。

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新たな情報
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というわけで、出荷装置の片付作業が進行中。

機械類は倉庫の中へ。

そして強風にも負けずにテントを外して、

飛んでいかないように押さえつけながら、

折りたたみつつローリングして、

小さくまとめてまいります。

そうこうしているうちに、

「近くの河口がすごいコトになっている」

との情報がB料理長より入ってまいりまして、

そういうことならと、

作業をテキパキと済ませてですね、

それじゃ行ってみましょうか、

ということになったわけなんですよね。

「すごいぞ」(B料理長談)

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お片付け
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多少の風はあるものの天気よし。

「やりますか」

ということで、みんなで協力しまして、

「ひけた鰤」の出荷時期に頑張ってくれた、

出荷装置の片付け開始。

テントの中に設置してあったローラーや、

パーチ張り機、計量機等はフォークリフトで、

トラックに乗せて倉庫の中へ。

最後にテントの結びをすべて外して、

キレイに折りたためば終了なのですが、

風があるからあおられてガバッ。

わわわわわっ。

よろけたりしながらも、

テントが飛んで行ったりしないように、

一生懸命に引っ張ったりして、

作業は順調に進んでまいります。

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イナがいる
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岸壁付近を泳ぐ大量の小魚の正体は?

「イナやな」(販売部Kさん談)

イナといいますと「ボラ」の子供。

小さいサイズのボラの子が大量発生し、

港の中をあっちへ行ったりこっちへ行ったり、

それを追いかけて鳥たちも、

あっちで潜ったりこっちで潜ったり。

追うものと逃げるもの。

ワタクシの足元でその攻防が繰り広げられているわけです。

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カメラを構えて観察しておりますと、

海中を泳いで追いかける鳥の姿を見ることができる。

そしてその攻撃から素早く逃げるイナの集団。

これほどの量の魚がいるのですから、

鳥たちにしてみると、

狩り放題の食べ放題といった状況にも思えるのですが、

浮上してくる姿を確認すると、どの鳥もほぼ空振り。

狩りの成功率はかなり低め。

「魚」対「鳥」

水中ではさすがに魚の方に分があるみたいですね。

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市場の前で足元を
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この時期市場はお魚少な目。

しかたがないので、

市場の前の荷上場まで移動してみたところ、

潜って魚を獲るタイプの鳥たちが、

港の中に集まってきていることに気付く。

せっかくなので鳥が魚を捕まえて、

浮上してくる瞬間を撮影してみようと、

荷上場の階段を下まで降りてみますと・・・・。

んん?

なにやら足元の海面がざわついている様子。

んんん?

目を凝らす。

んんんんんん?

黒っぽいものが移動しているような。

んんんんんんんんんん?

わーっ!

何これ、コレ何?

見つけたのは大量の小魚。

群れになって岸壁付近を行ったり来たりしている。

なるほど、鳥たちはコレを狙って集まってきていたんですね。

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市場の前には鳥多め
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さてさて、この時期になりますと、

どうしても市場に並ぶ魚が少なくなってまいります。

朝のセリ前に一応チェックしてみますと、

赤ナマコ、青ナマコ、

それにサザエ1箱、黒メバル1箱、

あとはカサゴ1箱といったところでしょうか。

特にこれといったものも見当たりませんので、

しかたなく市場の前の荷上場まで移動してみる。

ここでも特に目新しいものはないようですが、

海の上に鳥が集まって浮いているのが見える。

数えてみると、1.2.3.4.5.6.7。

ちょっと遠めですが、

その向こうにもかなりの数が集まっている。

んんん?

よく見ると海に潜って魚を獲るタイプの鳥が、

港の中に結構集まって来ている感じ。

せっかくなので、

鳥たちが魚をくわえて浮上してくる、

その瞬間を撮影してみようという気になりまして、

荷上場の階段を一番下まで降りてみたところ、

おおおおおおおおお!

凄い光景にでくわしたわけなんですよね。

続く。

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ペンチでメキメキ
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「トゲがついたままや!」

最近、引田漁協の市場にですね、

毒針がついたままの状態で、

持ち込まれるエイが増えたような気がするんですよね。

事前に除去しておくのを忘れたのか、

とにかくチェック時に発見される頻度が増えてる。

で、熟練者であれば、

テカギをカマのように使って、

シュパンと毒針を刈り折ることができるのですが、

経験の浅い者が同じようにすると、

折れた毒針がどこに飛んでいくか分からず、

周囲の人間にも危険が及ぶ可能性がございます。

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そこで誰でも扱えて、

周囲に危険が及ばない便利なアイテムはないか、

ということで登場したのがコレ。

「さびさびペンチ」

ま、錆びていなくてもいいのですが、

そして「はさむ」機能があればペンチじゃなくても可なのですが、

とにかく尻尾の先を長靴で踏みつけて固定し、

エイが暴れないのを確認しつつ、

毒針部分を工具ではさみ、

そのままハリを逆方向に折り曲げてまいりますと、

初心者でも安全に「毒針」を取り除くことができちゃうんです。

ただ、元気いっぱいのエイだと暴れたりしますので、

この作業もかなり危ないんですけどね。

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雨出荷
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海苔の出荷日。

あいにくの雨。

中の「乾のり」自体はビニール袋で包まれているのですが、

それでもダンボール箱が濡れてしまうことはよくないので、

雨降り出荷は気を遣うんですよね。

集荷用のトラックも、

濡らさないように屋根付き箱型を使用。

ただ、積載能力の関係で、

いつもなら1度で終わる作業も2回に分けて、

行ったり来たりする必要が出てまいります。

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それでもみんなで力を合わせて、

えいさほいさと運んで積んで、

ローラーの上を転がして、

濡らさず素早くテキパキ作業。

出荷用のトレーラーへ積み込むとすぐ、

載せきれなかった残りをとりに、

再び同じ生産工場へとトラックを走らせる。

ふうふうはあはあ。

雨の出荷は時間もけっこうかかるんですよね。

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引田漁協魚市場より「オニオコゼ」

オコゼの背ビレの強烈な毒については有名ですよね。

背ビレのトゲの1本1本が注射針のようになっており、

刺さると毒が注入される仕組みになっている。

で、生息するのは海底で、

さらにはこんな感じのハッキリしない見た目ですから、

素人だと海でこの危険な存在を見つけるのは、

非情に困難なことかと思いますので、

とにかく充分な注意を払う必要がございます。

ちなみに、漁師さんでもですね、

なにげなく海底に手をついたところ、

たまたまそこにオニオコゼがいまして、

そのままてのひらに毒バリがグサリ、

なんてコトもあったりするのだそう。

「そのときはトゲが手を突き抜けたかと思た」(漁師さん談)

実際には貫通していなかったそうですが、

とにかくそれほどの激痛に襲われたんですって。

オニオコゼって危険なお魚。

ですが、美味しいお魚でもありますので、

機会があればぜひ食べてみてくださいね。

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コチ
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引田漁協魚市場より「コチ」

標準和名は「マゴチ」

ワニっぽい感じの姿をしておりまして、

エラの部分に危険なトゲといいますか、

鋭利な刃物みたいなのがついていて、

迂闊に素手で触ったりすると、

ケガをする恐れがあるんですよね。

ですから活き締めにするさいも、

魚体には触らずに、

テカギを使って脳天をガツンとやる。

こう見えて美味しいお魚で、

上品な白身のあっさり味。

旨味もあって、

鍋や唐揚げ、もしくは煮付けなんかがオススメですよ。


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コブト
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引田漁協魚市場より「コブト」

標準和名「サルエビ」

小型のエビではありますが、

一般的な「小エビ」よりもちょっと小太りで、

「コブトリ」だから「コブト」と呼ばれる、

なんて話もあったりなかったりするようです。

お値段の方も他の小エビなんかと比べるとちょっぴり高め。

ただ、それだけの価値はありまして、

塩ゆでにして食べるともう、

やめられないとまらない。

噛めば弾けるようなプリプリ食感。

味噌の味も濃厚で、

旨味もすっごく強いんですよね。

マヨネーズをつけて食べるのもアリ。

とっても美味しいエビですので、

機会があればぜひ食べてみてくださいね。

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最近ですね、市場の前に鳥がいるんですよね。

同じ種類の白っぽいような、

灰色っぽいようなのが数羽。

海の上でプカプカと浮いている。

で、その状態から、

ザプッと頭から海中に潜り込みまして、

泳ぎ回って獲物を探している様子。

成功率は高いのか低いのかよくわかりませんが、

数回に1度、

もしくは10回に1度ぐらいは、

クチバシに小魚をとらえて浮上してくる感じ。

この鳥が海中で泳ぐ様子を、

たまたま岸壁の上から見ることができたのですが、

すごいスピードでギュンギュンと、

ターンしたり蛇行したりしながら、

魚を追い回していて、

なかなかのハンターぶりでありました。

ちなみにですね、ちょっと調べてもらった結果、

「カンムリカイツブリ」という鳥ではないか、

といった情報も入ってきておりますが、

確認する術がないため憶測の域を出ない状態。

それにしてもとにかくこの鳥、潜るんですよね。

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そうなってくると
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というわけで、市場に運び込まれた2尾のアカエイ。

危険な毒針がついたままになっているのを発見し、

計量時にすぐさまそれを取り除き、

事なきを得たわけですが、

しかしですよ、

そうなってくると、

船から市場までの距離を、

ゴム手袋や前掛けなどもせず、

無防備な状態のまま、

毒針付きのアカエイを運んできたことになり、

場合によっては、

細かいギザギザ付きの毒針がですね、

ズボンを貫いてふとももにザクッ、

さらに暴れて傷口がスパッ、

毒の影響でうぐぐぐぐっ、

なんてことになる可能性もあったってコトですから、

エイの取り扱い時には、

安全確保のため真っ先にですね、

尻尾の中ほどにある「毒針」に注意する必要があるんですよね。

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毒針発見
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というわけで市場に「毒針」をつけたまま、

持ち込まれたこちらのアカエイを、

そのまま流通させるわけにはまいりませんので、

販売部Kさんがテカギを片手に、

棒状になっている尻尾の先端部分を掴み、

毒針の除去にとりかかる。

尻尾と毒針の隙間を狙って、

横に打ち付けるように、

そして薙ぎ払うようにテカギを振り抜く。

そうしますと根元から剝がされるようにして、

毒針は少し離れた場所にふっとんでいくわけです。

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続けて2尾目のエイも同様に。

「これは2本ハリがある」(販売部Kさん談)

テカギをガシュッ。

市場の床に飛び落ちたそれを拾い上げてみると、

確かに毒針が2本くっついていますね。

1尾目の毒針は1本で、

2尾目のアカエイは毒針2本。

どういうアレなのかはちょっと分かりませんが、

アカエイって、

毒針1本タイプと2本タイプがいるのかもしれませんね。

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エイ到着
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というわけでエイ到着。

市場に運んでまいりましたアカエイは、

ロープを外されハカリの台に乗せられて、

1尾ずつ計量されてまいります。

片方のエイは約10キロ。

アカエイって値段が安い割に、

食べられる部分は非常に多くてですね、

しかも味はそんなに悪くなく、

カラアゲなんかにすると、

ホントに美味しくいただくことができるんですよね。

骨も軟骨でバリボリ噛んで食べることも可能だし。

もし、食べたことがないという方がいらっしゃいましたら、

ぜひ、一度食べてみていただきたいと思います。

「トゲ確認しとけよ」

箱詰め前に尻尾のところにある、

「毒針」がついたままになっていないか、

チェックするのも我らの仕事。

ちなみに今回のエイの毒針はですね、

いつものように漁師さんの手によって事前に、

「ついたままになっとる!」

えーと、まだ取り除かれてはいなかったみたいですね。

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エイ運び
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こちらはアカエイ。

で、アカエイって見た目以上に重たくて、

漁師さんも船から降ろせないなんてときもある。

そうなるとお手伝いってコトで、

漁師さんがエイの穴を通して作ってくれた、

ロープの輪っかを持ち手にしまして、

船から荷下ろし助っ人漁協。

そんでもって、そのまま徒歩で20歩ほどの距離を、

エイの重みでヨロヨロとふらつきながらも、

魚体を傷つけないように、

精一杯のチカラで持ち上げながら、

市場までなんとか運んでまいります。

そして計量という流れになるのですが、

エイってやっぱりけっこう重くて、

このサイズで1尾10キロ近くあるんですよね。

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選別ナマコ
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全身真っ黒の「黒ナマコ」(上側)

他のナマコと比べてみても、

その黒さが際立って見えますよね。

この「黒ナマコ」ですが、

こちらの市場では価値がない、

とされているため、

持ち込まれること自体が少なく、

また漁師さんが市場に並べる際には、

「赤ナマコ」は「赤ナマコ」で、

「青ナマコ」は「青ナマコ」だけで、

袋詰めにするため、

もし「黒ナマコ」が紛れ込んでいても、

選別し、それだけを取り除いたりいたします。

「これは売れんのや」(漁師さん談)

こちらでは、そんな扱いの黒ナマコですが、

地域によっては普通に流通していたり、

他のナマコと同価格で、

もしくは高値で取引されていたりもするのだそうですよ。

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